ラブグラフ社長の人生に影響を与えた「本の読み方を教えてくれる本」

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book marks MAGAZINEのメインコンテンツ『“あの人”のおすすめ本』第二弾。
第二弾は、撮りたい人と撮られたい人を繋ぐ出張撮影プラットフォーム「Lovegraph」を運営する株式会社ラブグラフの駒下純兵社長におすすめ本をインタビューしました。まずは駒下社長のプロフィールからご紹介します。

氏名 :駒下 純兵
◯会社名:株式会社ラブグラフ
◯役職 :代表取締役社長
◯経歴 :
・関西大学在学中に株式会社ラブグラフを設立

・2019年4月「ForbesUnder30」に選出



あえて幸せにフォーカスするのが世界を良くする一歩だと思った

—まずはじめに社会人の経歴を教えてください。

駒下社長 関西大学2年生の時にラブグラフのサービスを立ち上げて、カップルの写真を撮ることから始めました。最初は軽い気持ちでやり始めたんですけど、どんどん話題になり、日本全国のカップルから依頼がくるようになりました。
当初、一人で全国を飛び回っていましたが、交通費や移動時間もかかってきてしまうため、現地のカメラマンと現地のカップルをつないであげるプラットフォームを作ることにしました。
そこから大学3年時、21歳の時に起業したのがラブグラフです。今年で6期目を迎える会社になりました。


—ありがとうございます。それではラブグラフを立ち上げたきっかけを教えてください。

駒下社長 元々僕は、戦場カメラマンになりたかったという背景があります。ただ、実際戦争の写真を撮っても、戦争は止まらないなって思い、そういうことではなく、人の幸せというものを映し出したいと考えました。撮られた人も幸せな気持ちになるし、それで自分が幸せだと思えたら、その分誰かにやさしくできて、そのやさしさがまた次のやさしさを生んで、やさしさの連鎖が起こるんじゃないかなと。どうしても戦場の写真はつらい写真が多いですよね。そうではなくて、きっとフィリピンのスラム街でも幸せな家族な姿はあるだろうし、あえて幸せにフォーカスするのが、世界をよくする一歩だと思ったのが、サービスを始めたきっかけです。


—元々戦場カメラマンになりたかったのは意外でした。

駒下社長 関西大学では、社会学部だったんですけど、元々ジャーナリストになりたかったんです。写真も別切り口でやってはいたんですけど、真実を伝えたいという想いがありまして。世の中を良くしたいと思ったときに、何が一番悪なのかを考えたら当時は戦争だと思ったんです。自分の中には、貫きたい正義というか世界を良くしたいという思いが強かったので、戦場カメラマンを目指しました。


—ありがとうございます。それではラブグラフの事業内容を教えてください。

駒下社長 簡単に言うと出張撮影サービスをやっています。カメラの性能がどんどんあがってきていて、上手に撮影する人が増えたんですけど、なかなか仕事に繋がってない人ってたくさんいるんですよね。
趣味で撮ったり、SNSで写真を撮って終わりってケースが多くて。お客様から見てもいい写真を撮れる人がたくさんいて、撮影したいと思っている人もたくさんいて、片一方では、撮られたい人もたくさんいます。
例えば家族写真って、今までだとスタジオアリスに頼むしか選択肢はなかったですが、子供が自然に遊んでいる姿だったり、今風な写真というか、カチッと決まってるのではなく、家族全員で笑っている写真を撮ってほしいニーズがあることがわかって、撮りたい人と、撮られたい人を繋げられたら良いなと思い、そういうマッチングサービスをやっています。


本を読むのがすごく苦手だった

—まさに「Lovegraph」はお客様の幸せにフォーカスしたサービスですよね。
それでは駒下社長の人生に影響を与えたおすすめの本をお聞かせください。

駒下社長 はい。僕がおすすめする本は、本田直之 (著)レバレッジ・リーディングという本です。この本は『本の読み方を教えてくれる本』です。自分で会社をやっていく中で、いろんな壁にぶち当たるんですが、自分で経験して乗り越えていく壁もありますけど、本は先人たちがすごい経験をしたものをギュっと一冊にまとめてくれているので、役立つエッセンスがあったりして、すごく自分の役に立ちました。
インターネットからも学べることが多いですが、やはり本のほうが学べることの質が高いなと思っています。そのなかで、そもそも本を読めない人が世の中に多いと思っています。そんな人に本の読み方を教えてくれる本が『レバレッジ・リーディング』なんです。
僕は、本を読むのは元々すごく苦手でした。そんな僕がこの本をきっかけに、今では本がすごい好きになって、いろんな本を読めるようになったんです。この本を読んでなければ、そもそも本を読む習慣がなかったので、多分もっといろんな問題を抱えていたと思います。



—すごく興味深いお話です。この本を一番最初に読まれたのはいつ頃でしょうか?

駒下社長 会社を始めてから2、3年目くらいですかね。元々弊社で働いていたインターンの子におすすめされました。それまで本を読んではいたんですけど、なんか丁寧に本を読もうとしてしまうというか、1冊読むのに2、3ヶ月かかってしまうということがざらにあったんですね。
結局本を読む量も少ないし、時間が経つと最初のページのことなんて覚えてないわけですよ。インプットの質が悪いので、読んではいたけどレベルが低い読み方というか。そこからこの本を読むことによって、一気に読むスピードもインプットの質も変わりました。


—駒下社長が引き寄せて出会った本なんですね。この本を読んで『仕事や本を読むこと』に対して、どんなことに活かせていますか?

駒下社長 そうですね。レバレッジは“てこの原理”なので、『1』の力をかけたら『10』の結果が出るかみたいな話ですよね。1冊まるまる『10』の力をかけて『10』の成果しか得られないのって、本のインプットとしてレベルが低いわけです。簡単にこの本の紹介をすると、速読の本は世の中にいっぱいあるんですけど、これは多読の本、いわゆる『多く読め』という本なんです。本を読むのが苦手な人は、丁寧に読もうとしすぎていて、おそらく一語一句を丁寧に読み、わからなくなると前のページを見返したりしての繰り返しになっていると思います。
結局、1冊読むのにかなり時間がかかってしまっていますよね。そして読書嫌いになって、本を読まなくなる負のスパイラルが起きているんじゃないかなと思います。では、どのように本を読むのかという話なんですが、本を読む前に『私はこの本からどういう情報を得たいのか』ということをざっくり頭に入れます。
例えば経営関連の本だったら『私は経営のことを学びたい』と思いながら読みます。イメージした上で、1ページ30秒くらいででザーっと斜め読みをしていくと、パッと目に留まるところが絶対あるんですよ。関連するキーワードが出たらそこで止まるんです。
1冊を通して実際に役立つのって30%くらいで、さらにその中で本当に役立つのが17%くらいと言われてるんですね。ということは83%をいらない情報且つ覚えない情報なんですよ。その事実があるのに、丁寧に1冊読もうとするのは、質が良くないと思うんです。その前提で本当に役立つ17%だけ探る作業をするんですけど、例えばその一冊の本を読んだところで、結局その作者の経営に対する見解なわけなので、経営関連の本を1冊読み込むのではなく、10冊くらい経営関連の本を漁ると全作者が同じことを書いている部分が絶対でてくるんですよ。
効率よく本当に経営にとって、何が大事なのかを1冊から学ぶのではなく、10冊みて全員が同じこと言ってるところだけを吸収すればいいよねって本なんです。


本を読んでいる人は
優秀な人が多いように思う

—すごく納得できます。読書にレバレッジを利かす発想は斬新でした。この本をどのようなビジネスパーソンにおすすめしたいですか?

駒下社長 これから本を読まれる方はもちろん、本を丁寧に読みすぎてしまっている人や、本に対して苦手意識がある人、いまいち本を読むのに時間がかかっている人ですかね。結局本質的な読み方をしようって話なので、若手社会人の方にお勧めかと思います。インプットの質を上げたい方などは読むべき本かなと思っています。


—ありがとうございます。最後にビジネスパーソンにとって、本を読むことは必要だとおもいますか?

駒下社長 本を読むこと必要だと思いますね。うちのメンバーに関してもそうですし、いろんなビジネスパーソンの方ともお会いしますが、本を読んでいなくて、すごいなと思った人はほとんどいませんでした。やっぱりすごいなと思う人は本を読んでて、ただ鵜呑みにするのではなく、自分の言葉として昇華していく人は、優秀な人が多いなって思います。


—駒下社長ありがとうございました。

最後に

第二弾は、株式会社ラブグラフ代表取締役社長の駒下純兵社長にお話を伺いました。
世の中をよくしたいという真っ直ぐな想いで事業を展開されてる駒下社長の言葉にはとても力強さがありました。今本を読んでいて、何かしら悩みがある方には非常におすすめの本です。是非本書をご一読ください。




駒下純兵社長とbookmarks運営にて