突然ですが、皆さん将来の夢はありますか?その夢を叶えたいですか?
具体的な夢がないとしても、仕事で何かを為したいと思っている人や、若手のビジネスパーソンに是非紹介したい一冊、発行部数200万部を超えドラマ化されたことで話題になった水野敬也氏(著)『夢をかなえるゾウ』をご紹介します。
本書は自己啓発エンタメ小説で、人生を変えたいと思ってるものの全くうだつのあがらない主人公の前に、“自称”超有名なインドの神様ガネーシャが現れて、次々に出される課題をクリアすることによって成長を遂げていくストーリーです。漫才のようなやり取りと流れるようなストーリーの中に、小分けに課題が出されていくので分かりやすく実践(行動)しやすい内容になっています。
まずは本書データから。
夢をかなえるゾウ/22ページより引用
これらの課題の中には一見、「そんなことをして何の意味があるのだろう?」と疑問に思うようなものがあるかもしれません。単なる迷信か、非科学的な内容だと感じられるものもあるかもしれません。
しかし必ず実行してください。
『自分を変えるには行動しないといけない。』
そんな当たり前のことは分かっているし、今まで何回もチャレンジはしたけど、うまくいかなかった経験が皆さんも一度はあるのではないでしょうか?
本書の主人公も同じで、私自身もそのうちの一人です。挫折しそうになる描写や、課題に対して「こんなことで本当に成功できるのか?」と疑問を持つ心境など、どこか自分に重ねてしまいます。私の心に残ったガネーシャの課題を一部紹介していきたいと思います。
課題① 靴をみがく
夢をかなえるゾウ/32ページより引用
成功しないための一番重要な要素はな、『人の言うことを聞かない』や。そんなもん、当たり前やろ。成功するような自分に変わりたいと思とって、でも今までずっと変われへんかったちゅうことは、それはつまり、『自分の考え方にしがみついとる』ちゅうことやんか。
ガネーシャから最初に出された課題は『靴をみがくこと』でした。
野球界のレジェンドであるイチロー氏は小学生から引退するまでずっと『神聖な商売道具を粗末に扱うのは考えられない』と言いグラブを磨いていたそうで、仕事に対する真っ直ぐな姿勢がイチロー氏の成功を支えていたと説いています。ただ靴を磨くだけで成功できるのか?と誰もが思う疑問を主人公はガネーシャにぶつけます。そんな主人公にガネーシャは「保証したるわ。自分、このままやと2000パーセント成功でけへんで」と伝えます。
今まで自分で考えて行動した結果、何も変わらなかった現実があって、自分のやり方で上手くいかなかったのに人の言うことを素直に聞かない選択肢はないと書かれており、成功しない一番の要因は『人の言うことを聞かない』ことだと強く説いています。
私は過去に自分の意地やプライドが邪魔をして、人の助言を聞き入れず突き進んで失敗した経験をしたことがあります。自分の足りないことを認めて、先輩や仲間の言葉を素直に受け入れて実践(行動)していくことが、成功への近道なのかもしれません。
課題② コンビニでお釣りを募金する
夢をかなえるゾウ/40ページより引用
世の中の人を喜ばせたいっちゅう気持ちを素直に大きくしていくことが大事やねん。そやから寄付すんねん。自分はとにかく人を喜ばせたいし、助けたい。そういう人間になることや。
次に出された課題は『コンビニでお釣りを募金すること』でした。
お金持ちに『なる』人は、人をたくさん喜ばせて幸せにしたいと純粋に思っている人で、
お金持ちに『なりたい』人は、自分の欲が中心で自分を喜ばせたいと思っている人だとガネーシャは言います。
募金に対して偽善者っぽい感じがして気が進まない主人公に対して、ガネーシャは「せやから自分は三流なんや。」と伝えます。これから成功していきたいのであれば、たくさん人を喜ばせたり、世の中にとって良いことをしていかないといけないし、それを後ろめたく思ってはいけない。自分の行いが人を幸せにしていると考えながら募金することが大事で、”人助けは素晴らしい”と自分自身にも教えていくことが必要と説いています。
私はこの課題を継続的に行っており、最初の頃はこそばゆい感覚もありましたが、今では人の幸せをしっかりと考えること自体が当たり前になってきたと思っています。仕事においても、どうすればクライアントが喜んでくれるのかを一番に考えることを”自分自身の判断軸”として持つことができました。
課題③ まっすぐ帰宅する
夢をかなえるゾウ/86ページより引用
会社終わったら自由やから遊んでええというわけやないねんで。むしろ逆やで。会社が終わった後の自由な時間ちゅうのはな、自分がこれから成功していくために『自由に使える一番大切な時間』なんや。
次の課題は『まっすぐ帰宅すること』です。
大ヒット映画「スタンド・バイ・ミー」の原作を書いた小説家スティーブン・キング氏は、小説家になる前は教師でした。小説家になるために自分の時間を自分でコントロールし、学校から帰ってきたあとや週末にずっと小説を書いていたそうです。
ガネーシャは世の中のほとんどの人間が、自分から世の中に働きかけるのではなく、自分の周囲に反応をして生きていると説いています。親から言われて勉強して、みんながやるから受験して、みんなが就職するから就職して、上司から「これやっとけ」って言われるからそれをやって、とにかく反応し続けて一生を終えていく人がほとんだと言います。
それでは自分の人生は手に入らない、自分の人生を手に入れたいのなら、全部自分で考えて計画立てて、計画通りになるように自分から世界に働きかけていく必要があると教えてくれています。
私は同僚や仲間に誘われて飲みや遊びに行くことがよくあります。決して無駄な時間だとは思いませんが、
もっと夢や目標を中心に生活を組み立てていれば、飲みの誘いだって断る瞬間は出てくるかもしれません。まだまだ人の誘いに流され、人に『反応』をしているだけだなと感じています。この課題をしっかりと受け止めて、『自分の人生を生きる』ことを教訓にしたいと考えています。
最後に
いかがでしょうか 。たくさんの偉人たちの言葉やエピソードが散りばめられており、一歩を踏み出す勇気を与えてくれる本です。今回は課題の一部を抜粋してご紹介しましたが、他にもたくさんの課題を経て主人公が成長してく過程が描かれています。
『自分の人生をどう生きていくか?』に対するヒントがたくさんある本書。今の自分を変えたいと考えている人や、夢を追いかける人に是非読んでほしい一冊です。