『漫画から学ぶ人生と仕事』というテーマでお送りするbook marks MAGAZINEの特別編。
ビジネス書ではないがbook marks MAGAZINEの運営がこよなく愛する宇宙兄弟について書いていく。宇宙兄弟は2007年12月6日発売の漫画雑誌モーニングから連載され今もなお続いている人気漫画だ。
控えめに言ってもここまで人の心を動かし学びを与えてくれる漫画は他に例を見ない。数多くのビジネス書にも引用され書籍化されておりその書籍もまた非常に評価が高いのがその証拠であるとも言えるだろう。
第1弾は1巻から3巻までの人生や仕事において活用できる学びをかいつまんで紹介したいと思う。
注意:ネタバレを含みます。
1巻
挑戦することの
大事さ
幼き頃の夢を叶えて宇宙飛行士になった弟ヒビトと、昔同じ夢を志したが大人になり夢を諦めてしまい、弟に対して劣等感を感じる兄ムッタが再び夢を目指し始める内容だ。
「自分なんかが宇宙飛行士になれるわけが無い」とはじめは諦めているムッタだが、幼少期からの恩師でもあり、天文学者のシャロンに言われた言葉で少しづつ変わっていく。

宇宙兄弟 1巻から引用 / 天文学者 金子シャロン
今のあなたにとって一番金ピカなものはなに?
上手くなくてもいいし、間違ってもいいのよムッタ。
まずは音を出して。
音を出さなきゃ音楽は始まらないのよ。
ムッタは幼き日、シャロンに楽器を教わっていた。当時、たくさんの楽器の中からどれをやってみたいか問われた時に「全部!」と答えていたムッタは全ての楽器を試した後、一番音を出すのが難しいと感じた「トランペット」を選ぶ。難しいことにでも果敢に挑戦していく子供だったが、大人になり変わってしまっていた。そんなムッタにシャロンがかけた言葉である。
私も含め、みなさんも昔自分の中で輝いていたものがあったはず。
消防士や警察官、お花屋さん、料理人など、それこそ宇宙飛行士になりたい。と思い描いた人もいるだろう。大人になり、“賢く”なってしまった私たちはいつの間にか、何かと理由をつけて挑戦する前から“夢”を追うこと忘れてしまっているのかもしれない。
2巻
夢ならば
諦めるな。
宇宙飛行士選抜審査一次試験を通過したムッタ、二次審査の合否通知を待つムッタはヒビトに誘われNASA(ヒューストン)へ。そんな中、ムッタが前職をクビになった原因である元上司がJAXAにムッタのありもしない悪評を話したことを知り、また自信を無くし夢を諦めようとする。
宇宙兄弟 2巻から引用 / 弟 南波日々人
宇宙に行くの夢なんだろ
諦めんなよ。
もし諦めきれんなら
そんなもん夢じゃねぇ。

ありもしない悪評を言われたことで自信をなくし、落ちたと考えたムッタはヒビトに対し高い確率で選考に落ちたことを告げる。その時にヒビトがムッタに言った言葉である。
「もし諦め切るんなら、そんなもん夢じゃねぇ。」
諦めなければ夢は叶うなんて甘い世の中ではないが、それが本当に成したい“夢”であるなら、挑戦をし続けて掴み取るしかない。人と違う道、道なき道を進むにはそれ相応の覚悟と努力をして、進んでいこうと感じさせられる言葉だ。
3巻
悩むなら、
なってから悩め
宇宙飛行士選抜試験二次審査も通過したムッタだが、三次審査開始の朝、「ただの憧れだけでここまで来てしまっていいのだろうか。」と悩むムッタにシャロンが言葉をかける。シャロンの言葉で少し気持ちが晴れたムッタは第三次審査へ挑む。

宇宙兄弟 3巻から引用 / 天文学者 金子シャロン
悩むなら
なってから悩みなさい。
無事、宇宙飛行士選抜試験二次試験も通過したムッタだが、同じく選考を通過した人の志と比べ、自分が宇宙飛行士になりたいのは“ただの憧れ”でしかないと悩むムッタにシャロンがかけた言葉である。
「悩むならなってから悩みなさい。」
大抵のことはやってみないとわからないことが多いのに、『初めてのことをやる』という不安からか色々と考えてしまい立ち往生しまっていることはないだろうか。就職、転職、独立。新規事業を立ち上げたり、昇進をしたり。先が見えものには“悩み”は付き物だが、やる前から悩むのではなく、まずはやってみる。そしてその上で悩むのが正しい順番であると言えるだろう。
今回は宇宙兄弟1巻〜3巻の中で人生や仕事に活きる考え方を宇宙兄弟の登場人物の言葉を借りて紹介した。次回は4巻以降で学びとなる考え方を伝えていきたと思う。
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第2弾につづく